放射線治療品質管理
校正手順
当財団線量校正センターの治療用線量計の校正手順は、技術管理責任者のもと、あらかじめ試験所間比較により治療用線量計に対する妥当性が確認されており、また一貫した適用を確実にするために文書化されているものです。
表1および2は、校正手順書で規定されている校正条件のうち、校正証明書および参考資料へ記載される事項を要約したものです。
表1.水吸収線量単位の校正条件
項目 | 内容 | 備考 |
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校正対象機器 | 電離箱(分離校正) | 参考IEC 60731:2011 |
校正範囲 | Co-60 γ線水吸収線量 1.05×10-1 Gy ~ 2.01 Gy |
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線量率 | 1.76×10-3 Gy・s-1 ~ 3.36×10-2 Gy・s-1 | |
線源電離箱間距離 | 80 cm | |
ファントム材 | 水、PMMA(入射窓) | |
ファントム深さ | 5 g・cm-2 | |
照射野 | 10 cm × 10 cm | 前項のファントム深さにおいて |
電離空洞内の温度 | 22.0 ℃(基準) | 温度補正有り、実際の範囲は22 ℃ ± 2 ℃ |
気圧 | 101.33 kPa(基準) | 気圧補正有り、実際の範囲は101 kPa ± 3 kPa |
電離空洞内の相対湿度 | 50 % ± 20 % | |
電離箱の基準点 | 円筒形は空洞の幾何学的中心 平行平板形は空洞前面の中心(設置には前壁変位法を適用、防浸キャップを用いるときは前壁に含める) |
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防浸鞘 | 円筒形は1 mm厚のPMMA製 一部の平行平板形は附属の防浸キャップ、その他は無し |
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印加電圧 | 大きさは顧客の指定する100 Vの倍数(最大500 V) | 印加電圧の極性は、次項の収集電荷の極性に依る |
収集電荷の極性 | 円筒形は顧客の指定する正または負 平行平板形は正および負 |
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極性効果 | 円筒形は補正無し 平行平板形は補正有り(正および負それぞれの極性条件で測定し、2つの測定結果の平均を採用する) |
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イオン再結合損失 | 補正無し | 校正結果への影響が懸念される校正対象機器は校正不可 |
標準電位計 | 独立行政法人製品評価技術基盤機構が発行する技術的要求事項適用指針JCT21007(直流微小電流・電荷)に準拠した電荷測定装置 | |
電位計周辺の温度 | 23 ℃ ± 3 ℃ | |
電位計周辺の相対湿度 | 50 % ± 15 % |
注記:漏れ電流については、実際の校正対象機器において校正結果の妥当性に影響し得る量が確認された場合は校正不可とする
表2.電荷単位の校正条件
項目 | 内容 | 備考 |
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校正対象機器 | 電位計(分離校正) | 参考IEC 60731:2011 |
校正範囲 | 電荷 0.9 ~ 1000 nC |
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電流 | 直流20 pA ~ 100 nA | |
電位計周辺の温度 | 23 ℃ ± 1 ℃ | |
電位計周辺の相対湿度 | 50 % ± 10 % | |
ゼロ点ドリフト・シフト | 校正値を入力した時の表示値に対して±0.03 %の範囲を超過するとき補正(入力する電荷の公称値の絶対値が5 nC未満の条件では、超過するものと想定し、必ず補正) | |
延長ケーブル | 顧客の指定がなければTriaxial構造、15 m | 附属のものを用いて校正可 |
主電源 | 交流実効値100 V、50 Hz | |
電位計校正定数の算出 | JSMP電位計ガイドライン(2022年版)の8.5項に従う | 参考資料として表記 |
注記:電荷漏れについては、実際の校正対象機器において校正結果の妥当性に影響し得る量が確認された場合は校正不可とする
更新:2024年5月